〜呼ぶ声〜


空耳なんてことはざらにあることで、
このお話もまたそんな中の一つなのかもしれません。

寝ることの好きな自分にとって休日は堪らなく嬉しいものです。

今でゴロンと横になって廊下を見つめる。

母親が掃除機をかけている。

愛犬がそれに吠え立てる。

何気な〜く、ぼぉっとしていました。

意識が睡魔に埋没するわけでもなく、ただ眼を開けていました。

ずぅ〜っと廊下を眺めてました。


―――おぉ〜い、零式―――

―― 零式! 零式!―――

おい、起きろ零しk・・・―――


!!

母さん、今誰か呼んだ??

何のこと?

確かに誰かに呼ばれた。

聞いたことのない男性の声で起きろと耳元でいっていた。


空耳なんてざらにあることで
きっと、これもそんな中の一つなのかもしれない。